星の砂

夢ばかりみていたんだ
気づいたら僕の手からこぼれ落ちた
きらめく星の砂たち

悲しみがひしめく街中
眼も合わせず 踊り行く人々
いくつもの光りが
生まれては消えたあの夜

あの星は今もまだあるだろうか
ひとすじの線をえがき
僕たちの未来に続くだろうか
はかない光りの線路は
ただ僕の眼に映るだけ

夢見る小さな少女
彼女の手には たくさんの砂糖菓子
ぱらりこぼしながら 少女は歩く
少しずつ 少しずつ
彼女は大人に近づいていく

僕はこんぺいとうを拾う
こぼした星の砂のかわりに

夢ばかりみていたの?
少女の手からこぼれた星くずは
大きな僕の手からあふれてる

あの星はきえてしまったのか
均等な放射線をえがき
僕の胸には届くのだろうか
大きな星の最後の星くず達

今僕のここに…